2024/10/31 05:08
「きつねの雑貨屋さん*ビストロウシカ*」という当店の名前。
このショップ名の由来について、開店当時に書いた文章があります。
改めてここに残しておこうと思います。

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ショップ名の由来
ショップ名「ビストロウシカ」は、
チェコの作曲家ヤナーチェクがかいた
オペラ「利口な女狐の物語」に出てくる女狐の名前
「ビストロウシカ」から借りています。
ビストロウシカはキツネですが、とても人間臭いキツネなんです。
♪子狐の好奇心旺盛のかわいいビストロウシカ…それで人間につかまってしまうのですが…
♪人間の家で大騒ぎを起こすやんちゃなビストロウシカ
♪恋に落ちる美しいビストロウシカ
♪お母さん狐になるたくましいビストロウシカ
こんなふうに魅力的な女性の象徴として書かれているのです。
愛らしいビストロウシカにあやかって
お店の名前とさせていただきました☆

**オペラについて**
オペラ「利口な女狐の物語」では
キツネや鶏などを演じる歌手は着ぐるみを着るのです!
それがなんと楽しいことか!
わたしはかつて、「オペラは苦手」と「食わず嫌い」でいました。
そんなときに、近くの市民文化会館に本場のチェコからオペラ団がやってきたのでした。
誘われるまま見に行ったわたしは、美しく楽しいこのオペラにすぐに引き込まれてしまいすっかり虜になったのです。
音楽の美しさは言うまでもなく、
バレエの所作が入ったりするのは
まったく目にも美しく心を奪われます。
楽しい舞台は、
生のはじまりから終わりへと流れるように
やがて物悲しいものとなります
けれども、そこには
正しいとか、正しくないとかではなく
淡々と生きるものの姿が描かれるのみ、なのです。
最後の場面では新しい季節と生命の移り変わりが歌われ
感動に包まれます。
そして可愛らしいユーモアも添えられ
さまざまな思いを人々の心に落としながら幕は閉じられます。
このオペラのことを考える時、
わたしは
自然の美しさや
そこに生きる動物(人間を含め)の生のけなげさ
そんなことを思い、
何もかもが愛しいように思え
何か泣きたいような気持ちになります。
震災の年にわたしはビストロウシカのちからを借りてネットショップをはじめます。
ちっぽけだけれど、わたしの生の証として。
祈りを込めて…
( 2011年6月5日 )
